模範的にハラスメント対策を講じている企業を紹介します。
株式会社ウッディホーム
【企業プロフィール】
株式会社ウッディホーム
代表者:代表取締役 社長 細木正盛
理念:暮らしを愉しむ明日創り
創業:1986年
所在地:千葉県千葉市稲毛区長沼原町286-1
従業員数:正社員及びパート 70名(2022年現在)
事業内容:住宅に関する一切の設計・施工
ホームページ:https://www.woodyhome.com/
採用サイト:http://recruit-woody.com/
ハラスメント対策に力を入れ、働く環境をより良いものにしていく。
そんな志をもつ企業のトップに日本ハラスメントリスク管理協会がインタビューをして、その取り組みや、取り組み後に起きた変化などを紹介します。
インタビュー第1号は、千葉県で住宅リフォームやリノベーションを手掛ける「株式会社ウッディホーム」。
代表取締役 社長の細木正盛さんにお話を伺いました。
-細木社長、本日はよろしくお願いします。
まずお聞きしたいのは「なぜハラスメント対策に力を入れようと思われたのか」です。
きっかけは何だったのでしょうか。
きっかけは2022年4月からすべての企業に適用された通称「パワハラ防止法」です。
私はもともと、人は偉い人もそうではない人も、年齢が高い人も低い人も、様々な多様性において変わらない価値があり、輝くべきと考えています。
社会を作る上で、人が等しく幸せであることは原点です。これを無視しては成り立たない。
そのような考えがあるので、パワハラなどのハラスメント対策だけではなく、諸々の働き方改革にも挑戦しています。
-さまざまな働き方改革の施策の中で、特にハラスメント対策に力を入れているのはなぜでしょうか。
給与を上げる、残業時間を削減するなどももちろん大切ですが「なにを先にやるのか」です。
いくら給与を上げても、残業時間を減らしても、人間関係が良くなければ退職者は減らないでしょう。基本は心を通わすコミュニケーションにあると思っています。
心を通わすコミュニケーションが円滑になることで、互いに効率が良い方法を教え合い、情報共有がスムーズになり、残業は削減されるでしょう。ケアレスミスやトラブルもなくなり、生産性が上がることで給与を引き上げることができます。
-仰るとおりですね。
対処療法ではなく、根本を改善することで持続的に良い会社が作れるということですね。
同感です!具体的な取り組みは何をされているのでしょうか。
最近は特に、私から幹部や社員たちにハラスメントのない組織をつくることを発信しています。
そしてハラスメント研修は、幹部や管理職という指導する側だけでなく、部下となる一般社員にも実施しています。皆が迷うのはハラスメントと指導の線引きです。目的はコミュニケーションが円滑にまわること。ハラスメントを恐れて叱れなくなったり、なんでもかんでもハラスメントと捉えないようにするためです。
それから、相談窓口も設置しました。これは外部に依頼しています。社内の人間には相談しにくいことも、外部の人になら話せるかもしれない。外部の方は臨床心理士などの専門家が窓口になってくれています。
御社(日本ハラスメントリスク管理協会)がハラスメント対策の道筋を示してくれるので助かっていますよ(笑)
これまでの施策の集大成として、協会が定める「WHITE sign」の取得を目指しました。2023年1月に取得できました。当社の就業規則やハラスメント規則、相談体制のフローなどが、専門機関が客観的に見ても十分な対策であると証明され、嬉しく思います。
―こちらこそ、有難うございます。
さまざまな施策を通して、変わったなと感じることはありますか。
取組自体は開始から間もないため、今、何かがガラッと変わったという訳ではありませんが、皆が意識して行動しているなということは感じます。人や仕事への心配りが変わったように思います。
一番変わったのは私ですね(笑)。ハラスメントについて知るほどに、自分の行動を客観的に見つめるようになりました。社員を呼ぶときには「さん」付けにしました。ささやかなことと思われるかもしれませんが、これまで以上に敬意を持って接することができていると思います。
―社長自らが変化を受け入れ、行動をされている。簡単なことではないと思います。 とても素敵です!
最後に、ハラスメント対策について細木社長が思うところを教えてください。
私は、ただ金儲けをするとか自分の会社だけが大きくなることを考えていても成功しないと思っています。社員が幸せに働ける会社を作ってこそ結果として儲かったり、会社が大きくなると考えています。
多くの会社がハラスメント対策をしっかりすることで、社会がもっとよいものになると思います。
-細木社長、大変貴重なお話を頂き有難うございました!